トピッククラスターSEO戦略とは、関連するトピックごとに記事をまとめるSEO対策です。トピックは、話題やテーマのことです。関連性の高い記事を集中的に投稿し、検索エンジン最適化を行います。トピッククラスター戦略は、コンテンツSEOとの親和性がとても高いです。
SEOのランチェスター戦略とも言えるトピッククラスターSEO戦略について解説します。
この記事は、こんな疑問に答えています
・トピッククラスター戦略とは何か?
・トピッククラスターがSEOに有効な理由は?
・具体的なトピッククラスターSEOのやり方は?
この記事はコンテンツSEO中級者向けです
・SEOに取り組まれている方
・コンテンツSEOを実践中の方
・新しいSEOを知りたい方
この記事を読むのにかかる時間:約 13 分
目次
トピッククラスターSEO戦略とは?
トピッククラスター戦略とは、特定のトピックについて複数の記事によって網羅性を高め、関連性の強い記事を内部リンクで結びつけるコンテンツSEOのひとつの手法です。ピラーページと呼ばれる記事のまとめページを作成し、サイト構造を分かりやすくします。
サイトにトピッククラスターSEOを用いると、ユーザーが閲覧しやすいです。なぜなら、関連するトピックの記事がひとまとまりになっているからです。このため、サイトの滞在時間や閲覧数が増加します。
また、記事の内容の関連性に基づいたリンク構造は、検索エンジンにも最適化されています。検索ボットは内部リンクを辿ってサイト内を巡回します。このとき、関連トピックが内部リンクで結ばれていることは、サイト理解に役立ちます。
また、コーナーストーンコンテンツを制作する際にも、トピッククラスターSEO戦略の考えは役立ちます。
トピッククラスター戦略のメリット
トピッククラスター戦略には、いくつかのメリットがあります。
- 複数の記事に多くのキーワードを盛り込める
- 特定のトピックで高いSEO効果が期待できる
- ひとつの記事を仕上げるための負担が少ない
- 同じトピックの複数の記事によって権威性が生まれる
この戦略は、Googleが重視するE-E-A-Tのうち、権威性を生みます。なぜなら、特定のトピックについて網羅性が非常に高いサイトとなるためです。SEOツールとして名高いセムラッシュ(SEMRUSH)のブログには、次のような記述があります。
関連するトピックで質の高いコンテンツを公開すればするほど、より多くのキーワードでランク付けできるようになります。そして、より話題性のある権威を築きあげることができます。
SEMRUSH「SEOのためのトピッククラスター」
また、トピックを複数の記事に分散させることで、ひとつの記事の執筆がしやすくなります。つまり、膨大な内容を1記事にまとめる苦労が、トピッククラスター戦略にはありません。
「トピッククラスター」の言葉の意味
トピック(Topic)は「話題」や「話のタネ」といった意味の言葉です。テレビ番組などで「では、次のトピックです」などと使われています。ウェブサイトでは、細分化された小さなカテゴリやテーマを意味します。
また、クラスター(cluster)とは「房(ふさ)」や「集団」のことです。感染症が拡大した際に「クラスター感染が発生した」などと言われました。つまり、ひとまとまりの集団のことです。
つまり、トピッククラスター戦略とは、話題の集団によるSEO戦略です。
コンテンツクラスター
トピッククラスター戦略は、一部ではコンテンツクラスターとも呼ばれます。コンテンツが集団となってSEO対策に貢献するイメージです。名称の違いはありますが、戦略の内容は同じです。
トピッククラスターに登場する2つのページ
トピッククラスターSEO戦略には、2種類のページが登場します。
- ピラーページ
- クラスターコンテンツ
まずは、これら2種類のページの役割について解説します。トピッククラスターの全体の構造を把握してください。
ピラーページ
ピラーページとは、特定のトピックの情報をまとめたページです。トピックの全体像を把握でき、さらに詳しい記事系コンテンツへと誘導する役割です。ブドウの粒をまとめる軸のような存在です。
広く浅くトピックの全体像を把握できるピラーページは、サイト訪問者にとって便利です。
クラスターコンテンツ
クラスターコンテンツとは、ひとつずつの記事系コンテンツです。つまり、ブドウの粒のことです。それぞれのクラスターコンテンツには、1記事1キーワードで重点キーワードを設定します。
大量のクラスターコンテンツの情報を、1つのピラーページに集約するイメージです。
トピッククラスターSEO戦略の実践方法
では、実際にトピッククラスター戦略の流れを順番に説明します。
トピックを決定する
トピッククラスターSEO戦略は、トピックを決定することから始動します。トピックの選定方法は、基本的にはキーワード選定と同じです。ただし、ひとつのトピックで一定の数の記事を作成します。このため、あまり小さすぎるキーワードは不向きです。
- トピックは、キーワード選定と同じ方法で選ぶ
- 小さすぎるトピックを設定しない
例えば、八百屋さんのウェブサイトであれば、「魚に合う野菜」「栄養価が高い野菜」「調理が簡単な野菜」などのトピックが想定できます。「緑黄色野菜」や「葉物野菜」などは少しトピックが大きすぎるように感じます。
コアトピック
このような複数の記事を作成するキーワードとなることから、トピッククラスター戦略で使用するトピックのことを、コアトピックとも呼びます。コアトピックの選定が、この戦略の成功の可否を大きく左右します。
クラスターコンテンツを制作する
クラスターコンテンツは基本的に記事系コンテンツとして制作します。各記事には「1記事1キーワード」のコンテンツSEOのルールを適用します。トピックを考慮しますが、あくまで記事ごとのキーワードで文章を執筆してください。
- 複数の記事系コンテンツを制作する
- コンテンツSEOと同じく、1記事1キーワード
- トピックを考慮しつつ、キーワード優先で執筆
ここで大切なのは、複数の記事系コンテンツによって、ひとつのトピックについて網羅的に扱うことです。一般的にSEOでは、コンテンツの網羅性が重視されます。トピッククラスターSEO戦略では、複数の記事で網羅性を担保するイメージです。
クラスターコンテンツを内部リンクで繋ぐ
クラスターコンテンツは、強固な内部リンクの網を構築します。それぞれが同じトピックです。このため、内部リンクしやすい内容です。ですから、あまり意識しなくても自ずと内部リンクは強くなります。
- クラスターコンテンツ同士を内部リンクで繋ぐ
- 自然な内部リンクを意識する
- トピック外への内部リンクは最小限にする
ここでの注意点は、トピック外への内部リンクを多用しないことです。完全にトピック内に留める必要はありません。しかし、あまりトピック外への内部リンクが多すぎると、混乱の原因になります。
ピラーページを設置する
ピラーページでは、各クラスターコンテンツを分かりやすくまとめることが目標です。同じトピックを扱う記事群を、どの順番で読めば良いのかをユーザーに示します。また、トピック内の気になる箇所だけを知りたいユーザーに対して、どれを読むべきか分かりやすくする必要もあります。
- クラスターコンテンツをまとめる
- どの順番で読むべきかを示す
- どれを読むべきかを分かりやすく
このような条件を満たしたピラーページは、ユーザーが閲覧しやすいです。また、検索エンジンにとっても記事の関連性が理解しやすくなります。
ピラーページを目立つ場所に配置する
ピラーページについては、ウェブサイト内の目立つ場所に配置するのが理想的です。検索エンジンは、さまざまなページへと直接ユーザーを導きます。このとき、ユーザーがピラーページを発見すると、関連した記事をまとめて読むことができます。
- ピラーページは目立つ場所に配置する
- クラスターコンテンツからピラーページの導線を作る
ひとつのトピックの知識を獲得したユーザーは、他のトピックにも興味を持ちます。そうして、この連鎖が続くことによって、サイト内をユーザーが循環します。
トピッククラスターSEO戦略まとめ
さて、トピッククラスターSEO戦略について解説しました。
トピッククラスターは、複数の記事(クラスターコンテンツ)を内部リンクで繋ぎます。そして、さらにまとめページ(ピラーページ)で閲覧性を高めます。これによって、サイトを訪れたユーザーにとって、非常に見やすいページ群が完成します。また、検索エンジンのボットにも理解されやすく、高いSEO効果を発揮します。
SEOポータルでは既にトピッククラスターSEO戦略を取り入れています。コンテンツSEOに関する記事を数多く公開していますので、是非ともご覧ください。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
投稿者プロフィール
- 大学在学時よりライターとしてアルバイトを始め、現在はプロのライターとしてSEOを意識した記事系コンテンツを執筆しています。
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