ピラーページは、サイト訪問者の利便性を高めるガイド役のページです。トピッククラスター戦略に登場する用語で、関連する記事をまとめます。コンテンツSEOを行うなら、ピラーページの存在はサイトにとって不可欠です。

このところ、Google音声検索のユーザー拡大で、再びピラーページ施策に注目が集まっています。

佐藤 隆司

この記事は、こんな疑問に答えています
・ピラーページって何ですか?
・どうやってピラーページを作るの?
・タグやカテゴリとは違うの?

中村 結衣

この記事はコンテンツSEO初心者向けです
・コンテンツSEOライター
・コンテンツSEOディレクター
・ウェブサイト管理者

渡辺 修平

この記事を読むのにかかる時間:約 11

ピラーページとは?

ピラーページ(Pillar page)とは、特定のトピックの情報だけを集約したページのことです。トピッククラスターSEO戦略に使用されるページで、英単語のPillarは「」という意味です。

ピラーページは、特定のトピックの中心ハブとして機能する、包括的で詳細なウェブページです。

RankMath「What is a Pillar Page?

具体的には、次のような条件を備えた記事のことです。

  • 同じトピックの記事を集約した内容
  • トピック全体を広く解説する内容
  • すべての関連記事との内部相互リンク

それぞれの項目をひとつずつ、詳しく解説していきます。

同じトピックの記事の内容を集約する

ピラーページは、ウェブサイト内に何本も立てる柱のひとつです。そして、ピラーページには同じトピックを扱っている記事の内容が集約されます。

つまり、ピラーページの内容は全て、他のページで解説されていることばかりです。しかし、サイト訪問者にとっては初めて知る内容も多いかもしれません。

逆にいえば、サイト内にある関連記事の内容は全て、ピラーページに記載しなければなりません。

トピック全体を広くピラーページで解説する

ピラーページに求められる大きな役割のひとつは、俯瞰的に全体が把握できることです。つまり、あるトピックについてザックリと知りたい読者にとって最適です。トピック全体を広く浅く解説します。

ですから、同じトピックの情報を集約しますが、詳細について解説する必要はありません。詳細については個別のクラスターコンテンツを読めば分かります。

新しい知識を学ぶときには、まず全体を把握してから個別の内容を深掘りした方が理解が進みます。サイト訪問者の全体把握を手伝うためにページを作成しましょう。

すべての関連記事との内部相互リンクする

ピラーページには、関連記事への内部リンクが必要です。この内部リンクによって、サイト訪問者は詳細な解説がされている記事へとアクセスします。

また、詳細を解説している記事(クラスターコンテンツ)からは、ピラーページへの内部リンクを貼ります。これによって、サイト訪問者は同じトピックの記事を見つけることができます。

つまり、ピラーページとクラスターコンテンツは、内部相互リンクによって接続されています。

ピラーページと、カテゴリやタグとの関係

同じトピックの記事や関連記事をまとめる方法には、カテゴリやタグもあります。WordPressでウェブサイトを運営している場合には、カテゴリやタグも重要です。

基本的な機能としては、ピラーページとカテゴリやタグは同じです。しかし、カテゴリとタグの役割に違いがあるように、ピラーページも別の役割があります。

ピラーコンテンツにも役立つカテゴリの決め方
ピラーコンテンツにも役立つカテゴリの決め方
ピラーコンテンツにも役立つカテゴリの決め方
ピラーコンテンツにも役立つカテゴリの決め方

それは、検索エンジンにインデックス登録されるということです。基本的に記事の羅列であるカテゴリやタグのページは、Googleにインデックスされません。

つまり、関連記事との内部相互リンクされたピラーページは、検索エンジン最適化(SEO)に有効です。ピラーページを訪れた人々は、詳細を知るために関連記事へとアクセスします。

ピラーページとコーナーストーンコンテンツの関係

また、当サイトの読者の方であれば、コーナーストーンコンテンツが思い浮かぶかもしれません。

コーナーストーンコンテンツは、サイトの中心となるコンテンツのことです。そして、さまざまな関連記事の内容を集約して、強固な内部相互リンクを構築します。つまり、構造としてはピラーページとコーナーストーンコンテンツは同じです。

トピッククラスターとコーナーストーンコンテンツ
トピッククラスターとコーナーストーンコンテンツ
トピッククラスターとコーナーストーンコンテンツ
トピッククラスターとコーナーストーンコンテンツ

コーナーストーンコンテンツは、ピラーページよりも詳細な内容を解説します。また、ピラーページはサイト内に無数に存在しても良いですが、コーナーストーンコンテンツはサイト内に5つ程度です。

サイト運営者の方は、ピラーページをいくつも用意します。そして、その中から厳選した記事をコーナーストーンコンテンツに昇格させるのが良いでしょう。つまり、コーナーストーンコンテンツは、ピラーページの代表的な存在です。

ピラーページはGoogle音声検索SEOに最適

ピラーページが最近になって再注目される理由は、Google音声検索の利用拡大です。つまり、ピラーページを作成することで、音声検索のユーザーからのアクセスが狙えます。

キーボードで入力するこれまでの検索と、音声で入力する音声検索との違いは、検索クエリに明らかな違いを生みます。

例えば「青汁の飲み方」が知りたい場合

  • キーボードでの検索 「青汁 飲み方」「青汁 飲む 時間帯」
  • 音声入力での検索 「青汁はどうやって飲む?」「青汁はいつ飲めばいいの?」など

個別の記事系コンテンツは、キーボードでの検索に最適化しています。つまり、キーワードのみを入力する検索クエリでの検索結果の上位を目指すものです。

一方、音声検索では疑問や質問形式の検索クエリへの対応が求められます。こうしたザックリとした検索クエリには、ピラーページが役立ちます。なぜなら、広く浅く関連記事の内容を集約しているからです。

ピラーページの制作に役立つツール

ピラーページの制作に役立つツールをご紹介します。

ラッコキーワード

ラッコキーワードは、キーワード調査や競合分析に優れたツールです。なかでも、SEOキーワードから記事タイトルを自動生成する機能が、ピラーページ制作に役立ちます。無料でも使用できます。

ラッコキーワードの基本情報

サイト名:ラッコキーワード
運営会社:ラッコ株式会社
URLhttps://related-keywords.com/

主な機能
・キーワード分析
・競合分析

ピラーページの制作時には、関連するページを数多く用意する必要があります。しかし、なかなか関連記事のアイデアが浮かばない場合には、ラッコキーワードの活用が便利です。

ChatGPT3.5(有料版では4.0)によって、大量の記事タイトルが生成されます。また、記事タイトルを使用して、見出し(構成案)を自動生成することも可能です。

ピラーページまとめ

ピラーページは、検索エンジン最適化(SEO)に有効な施策です。検索結果からピラーページを訪れたユーザーは、トピックの大枠を把握できます。さらに、詳細を知りたいときには個別の記事を訪れます。

また、検索クローラーにとっても重要です。なぜなら、さまざまな記事の関連性を深く理解し、検索結果に反映させることができるからです。多様化する検索ユーザーの要望に応えるべく、検索エンジンも試行錯誤をしています。

当サイト「SEOポータル」では、コンテンツSEOを中心とした話題を数多く掲載しています。他の記事も是非ご覧ください。

最後まで読んでいただいて、誠にありがとうございます。

投稿者プロフィール

渡辺 修平 (Watanabe Shuhei)
渡辺 修平 (Watanabe Shuhei)コンテンツSEOライター
大学在学時よりライターとしてアルバイトを始め、現在はプロのライターとしてSEOを意識した記事系コンテンツを執筆しています。