Googleサーチコンソールの検索パフォーマンスは、サイト分析の基本です。ウェブサイトの現状を把握し、新たなSEO戦略の指針となります。また、検索クエリによってユーザーのニーズを把握できるのも、このページです。

自社の検索エンジン最適化の現状把握と顧客のニーズ確認のため、サーチコンソールの検索パフォーマンスを有効活用する方法を解説します。

佐藤 隆司

この記事は、こんな疑問に答えています
・検索パフォーマンスとは?
・表示結果のCTRの意味と目安とは?
・表示回数のカウント方法は?

中村 結衣

この記事はSEO対策初心者向けです
・SEO対策に取り組まれている方
・ウェブサイト管理者
・SEO戦略に悩んでいる方

渡辺 修平

この記事を読むのにかかる時間:約 14

検索パフォーマンスとは?

検索パフォーマンスとは、Googleサーチコンソール内にあるページです。Googleの検索結果での自社ウェブサイトの状況が確認できます。検索結果ページ(SERP)での表示回数、クリック数、CTR、平均順位が表示されます。

検索パフォーマンスのページは、上下に2つのパートに分かれます。上にあるのが、概要や推移を把握できるグラフパートです。そして下に、詳細なデータを確認する表パートが続きます。

検索パフォーマンス「グラフパート」で概要や推移を把握

検索パフォーマンスのグラフパートには、次の4つの指標が表示されています。

  • 合計クリック数
  • 合計表示回数
  • 平均CTR(クリックでグラフ表示)
  • 平均掲載順位(クリックでグラフ表示)

実際にGoogleサーチコンソールにログインして確認すると、以下のような検索パフォーマンスのページを見ることができます。

Googleサーチコンソールの検索パフォーマンス画面
Googleサーチコンソールの検索パフォーマンス画面

では、検索パフォーマンスのグラフパートにある4つの指標について解説します。

合計クリック数

合計クリック数とは、Googleの検索結果ページでクリックされた回数です。ユーザーが検索をして、結果からウェブサイトを見つけてクリックすると1回です。ただし、ユーザーが検索結果に戻り、同じリンクを再びクリックしてもカウントされません。

Googleでは、合計クリック数に次のような説明を付けています。

合計クリック数とは、ユーザーがクリックしてサイトにアクセスした回数です。カウント方法は検索結果のタイプによって異なります。

Googleサーチコンソール

検索結果のタイプによるカウント方法の違いについて補足します。例えば、画像検索では表示された写真をクリックしてもサイトへと移動しません。Googleの画面が切り替わり、画像の詳細が表示されるのみです。このようなGoogle内に留まるクリックは、合計クリック数にカウントされません。

合計表示回数

合計表示回数とは、Googleの検索結果ページに表示された回数です。ただし、私たちがイメージする表示回数と、実際のカウント方法にはズレがあります。

合計表示回数に対するGoogleの説明は、次のようになっています。

合計インプレッション数とは、ユーザーの検索結果にサイトへのリンクが表示された回数です。この回数の計算方法は、検索結果をスクロールして表示したかどうかに応じて、画像やその他のタイプの検索結果とは異なります。

Googleサーチコンソール

例えば、自社のページが検索結果で9番目に掲載されているとします。この場合、ユーザーがスクロールしなければ表示が確認できません。しかし、Googleでは検索結果ページを開いた時点で、表示回数を1回とカウントします。

検索パフォーマンスを把握するには、少し正確性に欠けるかもしれません。数字の意味をしっかりと理解して、データを活用しましょう。

平均CTR

平均CTRとは、検索結果に表示回数のうち、クリックされた回数の割合を指します。このため、上述の合計クリック数を合計表示回数を用いて手動での計算も可能です。CTRとはクリックスルー率の略称です。

平均 CTR とは、インプレッションのうち、実際にクリックにつながった割合です。

Googleサーチコンソール

なお、Google検索結果ページにおけるCTRは、検索順位によって大きく変化します。例えば、検索結果の第1位は39.8%、第2位は18.7%のCTRです。

平均CTRのグラフを表示させる方法

検索パフォーマンスのグラフにCTRを表示させるには、グラフ上のCTRの枠をクリックしてください。

検索パフォーマンスのCTRグラフ
検索パフォーマンスのCTRグラフ

平均掲載順位

平均掲載順位とは、検索結果ページに掲載された順位の平均値です。もし、同じ検索クエリで2つ以上のページが掲載されている場合には、最上位の順位を参照します。

平均掲載順位とは、検索結果にサイトが表示されたときに常にサイトの最上位の掲載順位を使って算出された、検索結果でのサイトの平均掲載順位です。各ページの掲載順位はグラフの下の表にあります。掲載順位の決定は、カルーセルやナレッジパネルなどの機能により複雑になる場合があります。

Googleサーチコンソール

検索クエリごとの掲載順位については、テーブルパートで詳細を確認することができます。

また、平均掲載順位のグラフ表示は、平均CTRと同じです。平均掲載順位の枠をクリックすることで、グラフが表示されます。

検索パフォーマンス「表パート」で詳細データ確認

検索パフォーマンスの表パートは、詳細データを確認するために使用します。具体的には次のような数字を確認することができます。4つの指標とは、グラフで表示される合計クリック数、合計表示回数、平均CTR、平均掲載順位を指しています。

  • 検索クエリごとの4つの指標の詳細データ
  • ページごとの4つの指標の詳細データ
  • アクセス元の国別の4つの指標の詳細データ
  • デバイス別の4つの指標の詳細データ
  • 検索での見え方別の詳細データ
  • 日付別の4つの指標の詳細データ

デフォルトの表示では、検索クエリごとの合計クリック数と合計表示回数が確認できます。

検索パフォーマンスの表パートのデフォルト表示
検索パフォーマンスの表パートのデフォルト表示

なお、表パートの1ページあたりの表示件数は、デフォルトは10件です。しかし、表の下にある「1ページあたりの行数」を変更することで、最大500件のデータを一度に確認できます。

検索クエリごとの4つの指標の詳細データ

検索クエリごとに、表示回数やクリック数、CTR、掲載順位を確認可能です。ただし、デフォルトでは表示回数とクリック数のみです。グラフ上の枠をクリックすると、表パートの表示が連動して変わります。

検索パフォーマンスの表パートの表示操作
検索パフォーマンスの表パートの表示操作

また、表パートのヘッダーにある「クリック数」や「表示回数」をクリックすることで昇順・降順の並び替えが可能です。

ページごとの4つの指標の詳細データ

ページごとの詳細データを確認することで、4つの指標の現状把握ができます。さらに、ページごとにグラフ表示は、ページURLをクリックしてください。

ここではコーナーストーンコンテンツを注視して、動向を確認しましょう。

アクセス元の国別の4つの指標の詳細データ

アクセス元の国別データの確認も可能です。一般的に日本語で書かれたサイトには、日本国内からのアクセスが多いです。しかし、アメリカやタイなど日本人居住者が多い地域からのアクセスもあるでしょう。

サイトのコンテンツによっては、特定の国からのアクセスの増加も見込めます。思わぬビジネスチャンスの発見にも繋がりますので、時折チェックするのが好ましいです。

デバイス別の4つの指標の詳細データ

デバイス別のデータには、デスクトップ、モバイル、タブレットなどの使用端末の情報が表示されます。一般的にスマホなどのモバイル端末が常に増加傾向にあります。

多くの場合、サイト管理者はデスクトップで投稿し、ユーザーがモバイルで閲覧となります。このため、モバイルでの閲覧にも最大限の配慮を心がけましょう。

検索での見え方別の詳細データ

検索での見え方とは、検索結果の機能別表示や、モバイル高速表示のAMPなどの種別ごとの詳細データとなります。強調スニペットやナレッジパネルなどの機能での表示は、アクセス向上に繋がります。

サイトの現状を把握して改善するためには、検索での見え方のデータは役に立ちます。Googleが検索結果ページの機能増強を進めているため、今後はさらに重要度が増します。

日付別の詳細データ

時系列での各指標の推移については、日付別の詳細データが役立ちます。ただし、グラフの上部にある絞り込みを活用する方が、便利である場合が多いです。

日付別の詳細データは、ウェブサイトの成長を記録するのに役立ちます。

検索パフォーマンスのデータのダウンロード

検索パフォーマンスのデータは、エクセルやスプレッドシートにダウンロード可能です。Googleサーチコンソールも便利ですが、詳細分析では他のツールを活用するのも便利です。

グラフの右上あたりにある「エクスポート」をクリックしてください。

検索パフォーマンスのダウンロード
検索パフォーマンスのダウンロード

なお、ダウンロードされるデータは、グラフの表示内容によって異なります。必要なデータをグラフに表示させた状態で、ダウンロードを行ってください。

検索パフォーマンスの見方まとめ

Googleサーチコンソールの検索パフォーマンス画面の表示内容や、利用方法、活用方法をまとめました。検索エンジン最適化には、非常に役に立つ一次情報です。しっかりと活用しましょう。

クリック数や表示回数は、毎日チェックするのが好ましいです。また、あまり見ることが少ない箇所として、検索での見え方は有益な情報です。1か月に一度程度でも結構ですので、チェックしましょう。

SEOポータルでは、コンテンツSEOに役立つ情報を発信しています。他にも多くの記事がありますので、是非ご覧ください。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。

投稿者プロフィール

渡辺 修平 (Watanabe Shuhei)
渡辺 修平 (Watanabe Shuhei)コンテンツSEOライター
大学在学時よりライターとしてアルバイトを始め、現在はプロのライターとしてSEOを意識した記事系コンテンツを執筆しています。