内部リンクは、強固なSEO対策には必須です。ウェブサイト内の投稿や固定ページをリンクで繋ぐことで、関連性を示します。ユーザーと検索エンジンの両方が、内部リンクを辿って新しいページを発見します。内部リンクの貼り方は、検索エンジン最適化(SEO)の重要スキルです。

コンテンツSEOにとって内部リンクが果たす役割、重要性、具体的な貼り方を解説します。

佐藤 隆司

この記事は、こんな疑問に答えています
・内部リンクの役割は何ですか?
・正しい内部リンクの貼り方は?
・内部リンクでやってはいけないことは?

中村 結衣

この記事はSEO初心者向けです
・コンテンツSEOライター
・コンテンツSEOディレクター
・ウェブサイト管理者

渡辺 修平

この記事を読むのにかかる時間:約 12

内部リンクの役割とメリット

内部リンクは、新しい記事の存在をユーザーや検索ボット(クローラー)に伝えます。また、2つの記事が相互に内部リンクで繋がることで、互いの関連性を示します。

内部リンクの貼り方を工夫することで、サイト内の多くの記事が読まれます。せっかくサイトを訪れたユーザーには、1ページではなく複数のページを見てほしいものです。つまり、内部リンクは巡回を促す役割があります。

Googleが示す「内部リンク」シグナル

Google公式が情報提供する検索セントラルでは、内部リンクに1ページを割いています。

Google は、ページの関連性を判断し、クロールする新しいページを見つける際にリンクをシグナルとして使用します。

Google検索セントラル「Google のリンクに関するベスト プラクティス

サイト内を巡回するのはユーザーだけではありません。検索ボットも同じく内部リンクを辿ってサイト内を巡回します。このため、適切な内部リンクにはSEO対策の効果が期待できます。

正しい内部リンクの貼り方

正しい内部リンクの貼り方によって、さまざまなメリットが生まれます。

  1. 自然な流れで内部リンクを貼る
  2. 重要な記事にリンクを集中する
  3. アンカーテキストは分かりやすく
  4. 記事の途中へのリンクを検討する
  5. 内部リンクをバランスよく配置する

それぞれ内部リンクの効果を最大限に活用するためのルールです。

自然な流れで内部リンクを貼る

内部リンクは、ユーザーに役立つことを最優先に自然な流れで貼ります。リンクがあることで、思わずクリックしたくなる箇所に設置してください。

本文の内容を深く理解することに役立つ記事へのリンクが好ましいです。つまり、専門用語の解説記事や、補足説明をする記事などが内部リンクに適しています。内部リンクの貼り方は、ユーザー最優先を心掛けましょう。

重要な記事にリンクを集中する

サイト内で必ず読んで欲しい記事には、内部リンクを集中させましょう。特にピラーページや、コーナーストーンコンテンツへの内部リンクは有効です。

内部リンクによってサイト内のコンテンツの関連性を示すことができます。あくまで自然な流れのリンクを意識して、重要な記事に対してリンクを集中させてください。

アンカーテキストは分かりやすく

リンクに使用される文字列のことをアンカーテキストと呼びます。内部リンク先の内容が分かりやすい文言で、アンカーテキストを設定します。これによって、ユーザーは安心してリンクをクリックできます。

アンカーテキストは、単語でもフレーズでも構いません。ただし、必ずリンク先の記事のSEO対策用のキーワードを含んだアンカーテキストを指定しましょう。

記事の途中へのリンクを検討する

一般的に内部リンクは、リンク先の記事URLに対して貼ります。しかし、WordPressで構築されたウェブサイトであれば、見出しへのリンク指定が容易です。見出しへのリンクによって、記事の途中への内部リンクが可能です。

リンク先の特定の箇所をユーザーに見てほしい場合には、記事の途中へのリンクが有効です。ユーザーはすぐに関連情報を見つけることができます。

例えば、この記事はSEO完全ガイドの「スグにできるSEO対策10選」に含まれています。

内部リンクをバランスよく配置する

内部リンクの貼り方のポイントとして、文章全体にバランスよく設置することが好ましいです。文脈に沿った自然な流れでリンクを貼ることで、自ずとバランスが良くなります。

見出しごとに1つか2つ程度の内部リンクがある状態が理想的です。もちろん、記事の特性によって内部リンクが集中することがあるかもしれません。あくまでユーザーの利便性を最優先に、内部リンクの設置を検討してください。

間違った内部リンクの貼り方

内部リンクは関連する記事を提示することに役立ちますが、一定のルールがあります。正しい内部リンクの貼り方をしなければ、期待する効果は得られません。

大量あるいは脈絡のない内部リンク

不自然に大量であったり、文脈に関係のない内部リンクは、ユーザーを混乱させます。関連記事が多くある場合でも、厳選して最も参考になる記事にリンクを貼りましょう。

Googleのサイト評価では、大量あるいは脈略のない内部リンクをペナルティの対象としています。なぜなら、ユーザーの役に立たず、サイトの評価を不正に操作する行為とみなされるからです。

「こちら」などのアンカーテキスト

頻繁に見かけますが「こちら」や「この記事」などのアンカーテキストはNGです。リンク先の記事の内容が分からず、キーワードも含んでいません。やはり、ユーザーを混乱させる原因になります。

文章の流れ上、自然な内部リンクの貼り方が難しい場合、次のようなアンカーリンクを使用してください。

  • 別記事「〇〇を解説!▲▲▲の使い方」を確認してください。
  • 他にも「〇〇を解説!▲▲▲の使い方」の記事が役立ちます。
  • 〇〇を解説!▲▲▲の使い方」の記事でも触れたように…

マーカーを引いている箇所にリンクを設定することで、利便性が維持できます。

長すぎるアンカーテキスト

30文字を超えるような長文のアンカーテキストも、間違った内部リンクの貼り方です。シンプルで分かりやすいアンカーテキストの設定を心掛けてください。

アンカーテキストには、ユーザーに安心してクリックしてもらう役割があります。あまりに長すぎると内容が把握できず、ユーザーが誤って理解するリスクが生じます。つまり、ユーザー最優先というルールから外れてしまいますので注意しましょう。

隣接する語句での内部リンク

内部リンクを隣接させて設定することも、間違った貼り方のひとつです。PCやスマホを問わず、隣接するリンクは誤操作(誤クリック)の原因になります。これによって、ユーザーに無駄な時間をとらせないでください。

いくつかの内部リンクを連続して貼る場合には、必ず「、(読点)」あるいは改行などを使用します。できればさらに間隔をあけるように工夫してください。

内部リンク対策に便利なWordPressプラグイン

内部リンクの貼り方を理解しても、記事数が増えてくると内部リンクの管理が困難になります。そこで、内部リンク対策に役立つWordPressプラグインを3つご紹介します。

Interlinks Managerは、内部リンクを可視化することができるWordPressプラグインです。記事内に設置した内部リンク数と、記事に対して貼られている内部リンク数の確認に役立ちます。つまり、発リンクと被リンクを一覧で確認できます。

また、内部リンク構造による記事ごとの評価が数値化されています。あくまで参考程度ですが、内部リンクから読み取れる記事の重要度が計測できます。

Yoast SEO

Yoast SEOは、世界的に認められているSEO対策用の総合WordPressプラグインです。一部の機能は内部リンクの設置をサポートするもので、サイト運営には非常に有利です。

  • 記事内に内部リンクが無い場合のエラー表示
  • 投稿一覧での発リンク・被リンクの表示
  • 孤立したコンテンツの表示
  • 内部リンクすべき記事をリスト表示

有料版でなければ使用できない機能もありますが、無料版でも内部リンク対策に有効です。

Broken Link Checkerは、リンク切れを発見し、自動修正してくれるWordPressプラグインです。

リンク先が存在しない内部リンクを特定し、一覧表示してくれます。さらに、条件を設定することでリンク切れしているリンクを自動修正します。

サイト規模が大きくなると全てのリンクを維持管理することが困難になります。このため、リンク切れを定期的に確認するために非常に便利なプラグインです。

内部リンクの貼り方まとめ

内部リンクの貼り方では、ユーザー最優先であることを第一に考えます。検索エンジン最適化(SEO)では常に、ユーザーに役立つことを優先する心掛けが大切です。

分かりやすいアンカーテキストや、バランスの良い内部リンクの配置は、すぐにでも取り組めます。次に書く記事から実践してみてください。適切な内部リンクによって強固なSEO対策が実現します。

当サイト「SEOポータル」では、コンテンツSEOを中心にさまざまな記事を公開しています。ぜひ、他の記事も参考にしてください。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

投稿者プロフィール

渡辺 修平 (Watanabe Shuhei)
渡辺 修平 (Watanabe Shuhei)コンテンツSEOライター
大学在学時よりライターとしてアルバイトを始め、現在はプロのライターとしてSEOを意識した記事系コンテンツを執筆しています。