コーナーストーンコンテンツは、ウェブサイトの中核となる記事やページです。将来的にも需要が継続し、人々の役に立つことを目指し、エバーグリーンコンテンツとも呼ばれます。このようなコンテンツの重要性や、書き方、その他の注意事項をまとめます。

検索エンジン最適化(SEO)に取り組む方には、必須の事柄です。SEOポータルがお届けします。

佐藤 隆司

この記事は、こんな疑問に答えています
・コーナーストンコンテンツとは?
・エバーグリーンコンテンツとは?
・コーナーストーンコンテンツの書き方は?

中村 結衣

この記事はコンテンツSEO中級者向けです
・コンテンツSEOに取り組んでいる方
・SEOについての知識を深めたい方
・オウンドメディア管理者

渡辺 修平

この記事を読むのにかかる時間:約 17

コーナーストーンコンテンツとは?

コーナーストーンコンテンツは、ウェブサイトの中核をなす記事やページを指します。サイトの運営目的やメインキーワードに最も近い内容の記事です。さらに、高品質かつ長文、そして網羅的な記事系コンテンツであることが好ましいです。

コーナーストーンとは「基礎、礎」という意味です。つまり、基礎コンテンツと言い換えても問題ありません。また、意味的には中核コンテンツという名称が相応しいです。

コーナーストーンコンテンツとSEO

コーナーストーンコンテンツは、SEOの観点からもウェブサイトの中心です。サイト内で最も優れたコンテンツは、検索エンジン最適化との相性も良いです。つまり、特別に高品質な記事によるコンテンツSEOと考えてください。

ただし、コーナーストーンに設定されるコンテンツの場合、重点キーワードが競合性の非常に高いビッグキーワードになる可能性が高いです。将来にわたって価値を持ち続けるキーワードは、既に人々の関心が高いためです。

このため、コーナーストーンコンテンツを無理やりSEO対策しません。その代わりに、関連記事を数多く用意しながら、徐々に育てていきます。また、取り組みを続けることでビッグキーワードの検索順位の上位獲得が見えてきます。

エバーグリーンコンテンツは記事の源泉

コーナーストーンコンテンツの別名は「エバーグリーンコンテンツ」です。常に緑が生い茂って、枯れないコンテンツという意味です。なぜなら、コーナーストーンコンテンツは記事を生み出し続けるからです。

深い洞察に基づいた網羅性の高い記事には、補足的な役割をする関連記事が数多く必要です。このため、書くべきネタが湧き出てきます。そして、関連記事の知識で増強され、コーナーストーンコンテンツはさらに成長します。このサイクルが回ることで、いつまでも枯れることがありません。

私たちが記事系コンテンツの執筆代行を行う際には、必ずコーナーストーンコンテンツを初めに用意します。もちろん、その後の記事更新が飛躍的に簡単になるからです。

何も売り込まず、ビジネスを伝える

コーナーストーンコンテンツという考え方が日本で広まったキッカケは、Yoast SEOプラグインです。SEO対策プラグインとしてコーナーストーンコンテンツの管理を重視しています。

そんなYoastの公式サイトには、次のようなコーナーストーンコンテンツの説明があります。

コーナーストーンコンテンツの狙いは、製品を販売することではなく、特定のトピックに関する最良かつ完璧な情報を提供することです。それでも、自社のビジネスを反映し、企業の使命をすべて伝える必要があります。

Yoast公式ブログ「What is cornerstone contents?

つまり、コーナーストーンの記事本文には、一切の売り込みの文言は入れません。しかし、特定のキーワードに関する専門性の高さや、経験の豊かさ、そして企業が目指すところを色濃く反映させることが大切です。

トピッククラスターSEO戦略との親和性

コーナーストーンコンテンツは、トピッククラスターSEO戦略のピラーページの役割を担います。ひとつの記事ではSEO対策が難しいキーワードを、関連記事によって補完します。

つまり、コーナーストーンコンテンツの関連記事をクラスターコンテンツに位置づけ、適切な内部リンクを張り巡らせます。コーナーストーンには、トピッククラスターの知識が役に立ちます。

トピッククラスターとコーナーストーンコンテンツ
トピッククラスターとコーナーストーンコンテンツ
トピッククラスターとコーナーストーンコンテンツ
トピッククラスターとコーナーストーンコンテンツ

コーナーストーンは、トピッククラスターSEO戦略の頂点に位置すると考えると、分かりやすいかもしれません。

コーナーストーンコンテンツの内部リンク構造は、トピッククラスターと酷似しています。ただし、コーナーストーンは、サイトの中心となるページです。このため、次のような内部リンクが好ましいです。

  • トップページからの直接リンクがあること
  • 高品質な記事との内部相互リンクをすること

では、それぞれの項目について、詳しく説明します。

トップページからの直接リンクがあること

コーナーストーンコンテンツは、トップページから直接リンクされることが好ましいです。サイトの内容を理解するための中核コンテンツですから、不自然なリンクにはならないでしょう。

まず、サイト訪問者はコーナーストーンコンテンツから閲覧を開始します。そして、さらに詳しい情報を求めて関連記事へと深く入っていきます。

高品質な記事との内部相互リンクをすること

コーナーストーンコンテンツは、ウェブサイト内の大半の記事と関連性があります。なぜなら、サイト全体のテーマに深く根差した重点キーワードが設定されているからです。このため、全ての関連記事に対して内部リンクを貼ることができます。

しかし、大量の内部リンクは読者の混乱を招きます。ですから、コーナーストーンコンテンツから内部リンクを貼る記事は、高品質な記事系コンテンツに限定しましょう。逆に各記事からコーナーストーンコンテンツへのリンクは、どれだけ貼っても構いません。

コーナーストーンコンテンツの選び方

コーナーストーンコンテンツの選び方は、とても重要です。初めてウェブサイトを訪れる人々に読んでもらいたい記事を5つほど選択します。つまり、これらの記事を読むことでサイトへの理解が深まる記事です。

コーナーストーンコンテンツとする記事のポイントは、次の3つです。

  • ウェブサイト全体のテーマと深い関係がある記事であること
  • 検索結果の上位に表示させたい記事であること
  • さらに詳しく他の記事も読みたくなる内容であること

これらの条件を満たす記事が無い場合には、新たに作成しましょう。それぞれのコーナーストーンコンテンツには、適切な重点キーワードを設定してください。つまり、ウェブサイト全体のメインキーワードを構成するキーワードとなります。

コーナーストーンコンテンツに必要な施策

コーナーストーンコンテンツには、他の記事よりも細心の注意を払います。サイトを訪問した多くの読者の目に触れ、サイトに説得力を持たせるからです。

では、コーナーストーンコンテンツで行うべき施策をご紹介します。

長文かつ網羅性がある記事であること

ウェブサイトを代表する記事であるコーナーストーンは、長文かつ網羅性の高いコンテンツが向いています。文字数だけを重視するのではなく、情報の網羅性に気を付けてください。つまり、内容のぎっしりと詰まった長文の記事系コンテンツです。

導入文や冒頭で、充実した濃い内容にするために長文であることを伝えておくと、読者は安心して読むことができます。

読みやすく興味を引く内容であること

長文の記事系コンテンツを読み切るには、読者に強い興味が不可欠です。なぜなら、ネット上には数多くの競合コンテンツがあるからです。また、読者の興味を維持するためには、文章の読みやすさも大切です。興味が無くて読みにくい長文を読み切る読者はいません。

書籍は購入されるだけで著者に収益が生まれますが、オンラインコンテンツは読まれなければ全く意味がありません。

他の記事からの多くの内部リンクを集めること

コーナーストーンコンテンツには、サイト内の数多くの記事からの内部リンクが不可欠です。サイトを訪れた人々に最初に読んで欲しい内容であれば、自ずと内部リンクは増えていきます。なお、検索エンジンは既に不自然な内部リンクを察知します。しっかりと意味のある内部リンクを設置してください。

コーナーストーンコンテンツを充実した内容にするために、関連する記事を制作していきましょう。エバーグリーンコンテンツからは、記事のネタが次々と溢れてきます。

コーナーストーンコンテンツ制作の5ステップ

では、具体的にコーナーストーンコンテンツを制作するステップについて解説します。

この記事では、既にウェブサイトを運営されている方を想定します。つまり、一定数の記事系コンテンツをお持ちの方です。もちろん、これから新規でウェブサイトを開設される方にも役立つ内容です。

キーワード調査を行う

コーナーストーンコンテンツを制作するには、大規模なキーワード調査が必要です。なぜなら、キーワードの選び方を間違うと、思うような効果が出ないためです。

ただし、一般的な記事系コンテンツの制作のための重点キーワード選びとは少しやり方が異なります。通常、記事の重点キーワードは「月間検索数」と「競合性」を強く意識します。十分な検索数があっても、競合性の高いキーワードを避ける工夫をします。

コーナーストーンコンテンツのキーワード選びでは、ビッグキーワードやミドルキーワードから選択します。ひとつの記事では攻略が困難なキーワードを設定します。なぜなら、サイト全体の力を使って、中核コンテンツを押し上げるからです。

最適な投稿系コンテンツを選ぶ

既に公開されている記事系コンテンツの中から、いくつかの記事を選びます。たとえば、公開済みの記事をジャンル分けして、その中心となる記事を選びます。また、適切にカテゴリを設定している場合には、カテゴリごとに1本の記事を選びます。

もし、既存の記事がコーナーストーンに不向きなものばかりであれば新たに執筆します。また、リライトで対応できるようであれば、それでも問題ありません。次の項目で解説します。

記事を選ぶ際には、さまざまな話題が溢れるエバーグリーンコンテンツであることも重視しましょう。すぐにネタが尽きてしまうような記事では不十分です。

記事をリライトする

選んだ記事を書き直して、コーナーストーンコンテンツに相応しい内容にします。長文かつ網羅性があり、読みやすい記事の作成は、非常に大変です。じっくりと作業に取り組んでください。

タイトルや見出し、メタディスクリプションに十分に配慮しましょう。また、長文を読んでもらうための導入文の書き方にも注意を払いましょう。

さらに、コーナーストーンコンテンツの更新作業は、1回限りではありません。常に最新情報を反映した内容となるように、定期的に見直しとリライトを行ってください。

コーナーストーンコンテンツは、記事単体で行うSEO対策ではありません。関連する内容について書かれた記事系コンテンツの総合力で勝負します。このため、関連の記事系コンテンツについても定期的な見直しが必要です。

記事の内容を十分に理解してもらうために、補足すべき内容は全て記事系コンテンツとして公開してください。これによって、さらにコーナーストーンコンテンツの内容を充実させます。

コーナーストーンからの内部リンクを設定している記事については、特に要注意です。メインの記事に気をとられ、関連記事のチェックを怠らないようにしましょう。

関連する記事からの内部リンクを設定する

関連記事からコーナーストーンコンテンツへの内部リンクは、多ければ多いほど良いです。もちろん、それぞれの記事の関連性が高く、良質な記事系コンテンツであることが条件です。

このため、コーナーストーンへと内部リンクを貼る記事は、基本的には同じカテゴリや、同じ話題に限定することが好ましいです。つまり、しっかりと関連性の高さを維持しつつ、多くの内部リンクが必要です。

決して楽な作業ではありませんが、淡々と記事系コンテンツを積み上げていきましょう

コーナーストーンコンテンツまとめ

コーナーストーンコンテンツは、記事系コンテンツの積み上げによるコンテンツSEOでしか実現しないサイトの総合力を生かした検索エンジン最適化(SEO)施策です。

正しいキーワードを設定し、長文かつ網羅性があり、読みやすく読者の興味を引く記事系コンテンツを制作します。さらに、関連記事を多く作成して内部リンクを集約します。

当サイト「SEOポータル」の記事執筆代行サービスは、このようなコーナーストーンコンテンツと関連記事などの記事系コンテンツの制作を代行します。是非、ご検討ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

投稿者プロフィール

渡辺 修平 (Watanabe Shuhei)
渡辺 修平 (Watanabe Shuhei)コンテンツSEOライター
大学在学時よりライターとしてアルバイトを始め、現在はプロのライターとしてSEOを意識した記事系コンテンツを執筆しています。