GoogleがAIクローン記事のブースト疑惑を否定しました。
ChatGPTの登場以来、生成AIを使ったさまざまな試みが行われており、ニュースサイトに掲載された記事を情報源としてAIによって書き換えれただけの記事がインターネット上には多数公開されています。このようなAIが生み出したクローン記事に対して「Googleが優先的に上位に表示しているのではないか」との疑惑が持たれていますが、Googleはこれを強く否定しました。
GoogleニュースによるAIクローン記事のブースト疑惑
「GoogleニュースはAIで生成された記事をブーストしている」というタイトルの記事が、アメリカのネット関連情報サイト「404」に掲載されたことにより、GoogleニュースによるAIクローン記事のブースト疑惑が世間を騒がせました。同サイトのジェイソン氏がXに記事をポストしたことで800件を超えるリポストがされています。
この記事によると、Googleは大量に生み出されるAI生成コンテンツに対処しようとしているものの、最終的には記事を書いたのが人間であるかAIであるかを重視しない方針であるという見解を示したうえで、GoogleニュースがAIによる記事の大量生成の時代に対応できていないと指摘しています。
この記事の有料部分には具体的なAI生成記事の優先的な上位掲載の事例が紹介されており、GoogleニュースがAIクローン記事を後押ししている可能性についてスクープする内容になっています。
GoogleがXアカウントで疑惑を否定
Googleのダニーサリバン氏が検索エンジンについての情報発信に使用しているXアカウント(Google SearchLiaison)が、記事を掲載したメディアの記者のポストへの返信の形で、AIクローン記事を後押ししているとの疑惑に対して強く否定しました。
まず、GoogleニュースにはAI生成されたクローン記事をブーストするような機能は備わっていないとのことです。また、記事内でブーストの証拠として掲載されている画像について「Googleによる順位付け」ではなく「新着順」での並び替えが行われていると指摘しました。ただし、現段階においてニュースの品質についての精査が上手く機能していないことについては認めています。
サリバン氏は続けて、GoogleがAIを使用したコンテンツ作成について否定せず、コンテンツの品質を重視していることに触れ、人間かAIかを問わず低品質なコンテンツを大量に生み出すことを放置するものではないとの見解を示しました。
生成AIによって生み出した記事やコンテンツを大量に投稿する手法が現在、一時的にGoogleの検索結果で上位表示されるなどの成果を得ている可能性がありますが、今後のGoogleのアルゴリズムのアップデートなどによって検索インデックスから排除されると予想されます。過去にもGoogleはさまざまなブラックハットSEOに対して厳しい対応を行っています。
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