コンテンツSEOは、検索エンジン最適化(SEO)のなかで最も重要な取り組みです。内部対策や外部対策と並ぶSEO対策のひとつですが、重要度は最も高いです。検索結果の上位表示は、コンテンツSEOなくして実現しません。コンテンツには、記事系コンテンツに加え、動画コンテンツも含まれます。

この記事では、コンテンツSEOに関する情報を網羅的に取り扱います。また、必要な場合には内容を補完する記事へのリンクを用意しています。

佐藤 隆司

この記事は、こんな疑問に答えています
・コンテンツSEOとは何か?
・他のSEO対策と比べたコンテンツSEOの強みは?
・コンテンツSEOに取り組む手順とは?

中村 結衣

この記事はコンテンツSEO初心者向けです
・コンテンツSEOライター
・記事の書き方に困っている方
・記事系コンテンツの品質を高めたい方

渡辺 修平

この記事を読むのにかかる時間:約 22

コンテンツSEOとは?

コンテンツSEOとは、複数の記事系コンテンツによって検索結果の上位表示を目指す検索エンジン最適化(SEO)の対策のひとつです。ユーザーに役立つコンテンツを提供し、検索エンジンからのトラフィックを獲得します。

なお、検索エンジン最適化(SEO)の3つの対策は、次の通りです。

  • 内部対策
  • 外部対策
  • コンテンツSEO

もちろん、内部対策や外部対策にも取り組まなければなりません。しかし、検索結果で上位を目指すには、コンテンツSEOは絶対に外せない重要な施策です。

コンテンツSEOに必要な知識やスキル

SEO対策として行うコンテンツSEOには、次のような知識やスキルが必要です。

  • SEOに関する知識
  • 適切なキーワード調査
  • 長期的な記事コンテンツの公開

また、今後のコンテンツSEOでは、生成AIライティングの技術も重要です。現在のSEO対策では生成AIの活用が必須となっており、コンテンツSEOも例外ではありません。

SEOはサイト所有者すべてが取り組むべき

検索エンジン最適化(SEO)は、ウェブサイトなどのオンラインコンテンツを所有し、Googleなどの検索エンジンからのアクセス流入によって収益化やブランド認知、求人などを行いたいと考えている全ての方が取り組むべき施策です。ただし、SEOは決して安易なテクニックではなく、小さな改善の積み重ねが大切ですので、長期的にSEOに取り組む心構えを持ちましょう。

SEOに興味を持つ方は、企業の経営者、複数のウェブサイトの管理者や制作者、インターネット広告代理店、SEOコンサルタント、さらにはブロガーやアフィリエイターなどの個人に至るまで実に様々です。それぞれの立場で関心を寄せる分野が異なるかもしれませんが、SEOの知識の大半はあらゆるウェブサイトに共通の項目です。

すべての企業がSEO対策に取り組むべき理由については、別記事「SEO対策に取り組むべき企業や業種とは?」で詳しく解説しています。

SEO対策に取り組むべき企業や業種とは?

企業がSEO対策に取り組むべき理由は、競争力の維持につながるからです。現在のビジネス環境では、インターネット上での存在感が非常に重要です。SEO対策を行うことで、企…

このページには網羅的にSEOについての解説を記載しており、さらに複数の関連記事へのリンクを用意しています。また、必要な場合には最新ニュースなどへのリンクを加えていますので膨大な内容になっていますが、目次を参考にしながら興味のある箇所から順番にSEO対策に取り組んで下さい。

検索エンジン最適化(SEO)とは

検索エンジン最適化(SEO)とは、Googleをはじめとした検索エンジンの検索結果で上位を獲得することを目的として行う施策のことです。

Googleには日々、情報を知りたい方や、商品を買いたい方、どこかへ行きたい方などが検索によって最適なウェブサイトを見つけるためにアクセスしています。検索エンジンは、検索ユーザーが入力した語句やフレーズ(検索クエリ)に応じて、世界中のさまざまなサイトの中からユーザーに役立ちそうだと思う順番に並べて検索結果を表示します。当然のことながら、上位に表示されるほど多くのユーザーがアクセスします。

Googleなどの検索エンジンの役割

SEO対策を行うことによって、Googleはユーザーに対して良質なコンテンツを提示することができ、ユーザーは良質なコンテンツを発見することができ、そしてサイト所有者はユーザーに良質なコンテンツを提供することで商品やサービスの販売や、ブランド認知度の向上、広告などによる収益化などの目的を達成することができます。

コンテンツSEOとは

コンテンツSEOとは、良質な記事や動画などのコンテンツによってGoogleからのアクセス流入を増加させ、企業の商品やサービスについて効果的かつ長期的に潜在顧客に対してアピールするための手法のことです。Googleの検索結果で上位表示を目指すSEO対策には「内部対策」や「外部対策」がありますが、最も重要な施策はサイト訪問者にとって有益な情報を提供するコンテンツSEOです。

内部対策

サイト訪問者が欲しい情報をスムーズに発見できることを最優先として行うサイト内のSEO対策で、メニューやパンくずリスト、バナー画像などを適切に配置します。

また、Googleがサイトの内容を把握しやすいように、適切なサイトマップや構造化データを用意し、分かりやすいソースコードでサイトを制作するなど、サイト訪問者に見えない部分での施策も、内部対策に含まれます。

外部対策

信頼できるサイトであることを示すことを目的として行うサイト外部でのSEO対策です。

主に被リンク数が指標となり、多くのリンクが張られることによってサイトの信頼性が高まります。ただし、被リンク数が多ければ良いというわけでなく、全く内容の異なるサイトからの脈略の無い被リンクや、評価の低いサイトからの被リンクは、外部対策にとって逆効果となります。

コンテンツSEO

良質なコンテンツは、様々なキーワードでGoogleの検索結果に表示され、長期的にサイトへのアクセスが獲得できると共に、継続的な情報発信がサイトの評価を高めます。

サイト訪問者にとって役立つ情報を提供する点では内部対策であり、情報がサイトやSNSで拡散される点では外部対策でもあることから、コンテンツSEOが最も重要なSEO対策となります。

もちろん、SEOのためには内部対策と外部対策もとても重要な施策です。ただし、コンテンツSEOを行わずにテクニックだけでSEO対策を行おうとしても意味がありません。以前はGoogleを騙すような試みが有効な時期もありましたが、サイト評価の仕組み(アルゴリズム)は年を追うごとに精度が高まっており、訪問者にとって有益なコンテンツのみが検索結果の上位に表示されるようになりました。

SEOポータルは、コンテンツSEOによる企業支援のため、記事系コンテンツの執筆を代行するサービスをご提供しています。

中村 結衣

時代とともにSEO対策も変化しているんですね!

コンテンツSEOが重視される3つの理由

ウェブサイトのSEO対策においてコンテンツSEOが重視される理由は、Googleが良質なコンテンツを優先して検索結果の上位に表示するようになったからです。また、コンテンツを重視する考え方は近年のマーケティング手法(コンテンツマーケティング)との相性も良いため、大企業から中小企業、ローカルビジネスに至るまで多くの企業がコンテンツSEOに取り組んでいます。

  1. Googleが検索ボリュームの約9割を独占
  2. Googleのコンテンツ重視の2大アップデート
  3. コンテンツマーケティングとの相性の良さ

SEO対策が「内部対策・外部対策」重視から、「コンテンツSEO」重視へと変化した3つの理由を詳しく解説します。

Googleが検索ボリュームの約9割を独占

Googleの検索エンジンにおける市場シェアは全世界で91.6パーセント、日本国内でも76.4パーセントを占めています。SEO対策を行うウェブ担当者が常にGoogleの動向に注目しているのは、ウェブサイトへのアクセスの大半がGoogle検索を経由しているからです。このため、Googleの方針に従うことがSEO対策では最も重要であり、Googleが「コンテンツ重視」へと変化したことでコンテンツSEOの重要性が高まっています。

2023年12月現在のGoogleの全世界と日本のマーケットシェア(出典:statcounter

なお、Yahoo!JAPANは2010年7月以降、検索結果を表示する仕組み(アルゴリズム)としてGoogleからのデータを採用しています。Yahoo!の国内シェアは12パーセント程度であるため、日本国内でのGoogleのマーケットシェアも約9割を占めています。

佐藤 隆司

様々な検索エンジンがありますが、Googleの存在感は圧倒的です

中村 結衣

Googleへの対策こそがSEO対策であるという理由が良く分かりました

Googleのコンテンツ重視の2大アップデート

SEO対策と言えば、2012年までは内部対策と外部対策というテクニック重視のやり方が中心で、コンテンツSEOという言葉が登場したのは2012年以降のことです。今でも内部対策や外部対策が重要であることに違いはありませんが、あくまでSEO対策の中心はコンテンツSEOへと完全に移行しています。

Googleがコンテンツ重視の方針へと大きく転換したのが2012年以降に本格採用された2大アップデートで、パンダアップデートとペンギンアップデートと名付けられたサイト評価のルール(アルゴリズム)の大刷新です。

Googleのパンダアップデートとペンギンアップデート

パンダアップデートは主に「低品質なコンテンツの排除」を目的としたアルゴリズムの更新で、Googleやサイト訪問者を欺くような悪質で低品質な内部対策を無効化する施策です。また、ペンギンアップデートは主に「低品質なリンクスパムを排除」することを目的とし、膨大な被リンクを自作自演することでGoogleを騙す外部対策を無効化しました。

佐藤 隆司

2012年以前の悪質なSEO対策のことをブラックハットSEOと呼びます。

中村 結衣

2大アップデートで良質なコンテンツが評価されるようになったんですね。

当サイト「コンテンツSEOガイド」では、パンダアップデートやペンギンアップデートを含むGoogleの検索結果に大きな順位変動をもたらす可能性のあるコアアップデートの情報を追跡し、「Googleアルゴリズムのアップデート情報」を随時発信しています。

コンテンツマーケティングとの相性の良さ

コンテンツSEOで取り組むべき6つの施策

コンテンツSEOでは記事系コンテンツによる情報発信を継続することが重要です。しかし、ただやみくもに記事を量産していても思うようにターゲットキーワードの検索結果で上位を獲得することはできません。いわゆるSEO戦略を策定して、サイトの運営方針を定め、丁寧にひとつひとつの施策に取り組まなければなりません。コンテンツSEOで取り組むべき施策は、3つのセクションの6項目です。

コンテンツSEOの3セクション、6つの施策のサイクル

運営方針セクション(半年ごとに見直し)

1.サイト運営の目的を定める

サイト運営をはじめるにあたっては必ず目的を明確に定めなければなりません。具体的な目的としては、自社の商品やサービスの販売促進、見込み顧客の獲得、ブランド認知度と比較検討、求職者の募集などがあります。

2.カスタマージャーニーを設計する

サイトの目的が実現するまでの想定シナリオのことをカスタマージャーニーと呼びます。サイトを訪問(認知)した人が、何に関心(興味)を持ち、何を理解し、実際のアクション(サイト運営の目的)を行うのかを設計します。

キーワードセクション(3か月ごとに見直し)

3.キーワードを選定する

見込み客などが日常的に興味を持ち、Googleで検索するであろうキーワードを選定します。キーワードの検索ボリューム(検索されている件数)や、競合となる他社サイトのキーワード獲得状況などを確認することが大切です。

4.キーワードマップを作成する

SEOで検索上位を目指すキーワードには必ず、キーワードと関連の深い周辺語や、一緒に頭に思い浮かぶ連想語、同じ意味で別の言い回しの類義語があり、これらの関連語を見やすくまとめたものがキーワードマップです。

コンテンツセクション(毎月見直し)

5.良質なコンテンツを作成する

サイト訪問者の求めている情報を提供することを最優先として、読者に役立つ良質なコンテンツを作成します。情報の正確さや、分かりやすい表現、読みやすさなどに十分な配慮をしながら定期的な記事更新を行います。

6.公開済みコンテンツの維持・管理

サイトに掲載されたコンテンツは必ず定期的にチェックをして、維持・管理(メンテナンス)を行います。サイトの問題点が見つかった場合には、記事のリライトや、内部リンクの設定などの対応策を施します。

コンテンツSEOのための記事の作り方

コンテンツSEOで最も重要なことは良質なコンテンツの作成です。記事系のコンテンツを上手く書くためには実際に試行錯誤を繰り返しながら書いてみるのが一番の近道ですが、いざパソコンに向かって記事を書こうとしても何から手を付ければ良いのか分からないかもしれません。コンテンツSEOのための記事の作り方について、配慮すべきポイントをまとめながら解説します。

記事系コンテンツの基本的な構成と注意点

記事系コンテンツには特に定められた形式があるわけではありませんが、一般的には上から順番に「タイトル(H1)」「導入文(リード文)」「大見出し(H2)」「大見出しの本文」「中見出し(H3)」「中見出しの本文」「まとめの見出し(H2)」「まとめの本文」となっています。大見出しや中見出しの個数は記事ごとに異なります。記事系コンテンツの構成を図で表すの以下のようになります。

良質なコンテンツのチェックリスト

ユーザー向けにコンテンツを最適化するときは、次のことを確認する必要があります。

  • あなたが経験または専門知識を持っている関連トピックを取り上げます。
  • ユーザーがコンテンツを見つけるために使用するキーワードが含まれます。
  • ユニークまたはオリジナルです。
  • よく書かれており、文法やスペルの間違いがありません。
  • 最新であり、正確な情報が含まれています。
  • マルチメディア (画像、ビデオなど) が含まれます。
  • SERPの競合他社よりも優れています。
  • 読みやすい – 共有している情報を人々が理解しやすい構造になっている (小見出し、段落の長さ、太字/斜体の使用、順序付きリスト/順序なしリスト、読書レベルなどを考えてください)。

検索エンジンの場合、最適化すべき重要なコンテンツ要素は次のとおりです。

  • タイトルタグ
  • メタ記述
  • ヘッダータグ(H1~H6)
  • 画像の代替テキスト
  • グラフと Twitter カードのメタデータを開く